オフショア開発で失敗しないための原因と対策を解説

オフショア開発で失敗しないための原因と対策を解説

オフショア開発はコスト削減や人材不足解消に有効な手段ですが、失敗事例も少なくありませんが、正直、国内でシステム開発をしても失敗の可能性はゼロではありません。そんな失敗を限りなくゼロに近づける方法はあります。

本記事では、オフショア開発でよくある失敗例とその原因、対策を徹底解説します。成功のポイントを理解し、オフショア開発を成功させましょう。

オフショア開発の概要について、詳しく知りたい方は「オフショア開発とは?概要やメリット、成功のポイントを紹介」の記事をご参照ください。

オフショア開発でどのような失敗があるのか、1章では紹介します。

ICDベトナムのオフィス画像

1-1.成果物の品質が低い

オフショア開発でよくある失敗として、成果物の品質が低いことが挙げられます。要件定義の不足やコミュニケーション不足、技術力の問題などが原因です。 具体的な対策としては、詳細な仕様書の作成、こまめな進捗確認、コードレビューの実施などが挙げられます。さらに、近年ではAI駆動開発も取り入れられるようになりました。AI駆動開発の詳細は、「AI駆動開発で効率と品質を向上!次世代ソフトウェア開発」の記事をご参照ください。

品質が低い成果物は、プロジェクト全体の遅延や追加コストの発生につながるため、初期段階で土台をしっかりと作ることが重要です。

仕様書は、開発者にとって明確で理解しやすいものを作成しましょう。不明確な点があれば、すぐに質問できるような環境を作るのも必要です。仕様書の作成にあたって、言語の壁があるので日本語で作っても良いのか、事前に委託先と話しておく必要があります。弊社の場合、現地に日本語→英語やベトナム語に翻訳できる人材がいるので、日本語でドキュメントを作成しても滞りなく開発を進めることができます。

進捗確認では、定期的なミーティングや進捗報告を通じて、問題点を早期に発見し、対応することが重要です。ミーティングも英語が得意ではない場合、日本語で進行できるかどうか事前に確認しておきましょう。弊社の場合、日本語で対応できるようにベトナム現地に日本人が滞在しています。ミーティングもデイリーで実施することも可能です。

コードレビューは、バグや潜在的な問題を特定し、品質を向上させるための有効な手段です。

1-2.納期遅延が発生する

オフショア開発では、納期遅延も問題となっています。見積もりの甘さ、コミュニケーションの遅れ、予期せぬ問題の発生などが原因として考えられます。 納期遅延を防ぐためには、余裕を持ったスケジュール設定、定期的な進捗報告、リスク管理の徹底が重要です。

スケジュール設定においては、現実的な見積もりを行い、バッファを持たせることが重要です。特にコミュニケーションが上手にできていないと、納期遅延の大きな原因となるため、どのようにコミュニケーションを取るのか事前に決めておきましょう。どのようなツールを使うのか、定例会は実施するのかなど…予期せぬ問題が発生した場合に備えて、リスク管理計画を策定し、対応策を準備しておくことが大切です。

また、プロジェクトの進捗状況を常に把握し、遅延が発生した場合には、速やかに対応策を講じる必要があります。 納期遅延は、プロジェクトの信頼性を損なうだけでなく、コストの増加や企業の信用問題まで大きくなる可能性があります。

1-3.予算オーバーになる

オフショア開発の魅力の一つはコスト削減ですが、予算オーバーになるケースも少なくありません。初期見積もりの不備、仕様変更の多発、コミュニケーションコストなどが原因として挙げられます。 予算オーバーを防ぐためには、詳細な見積もり、仕様変更の抑制、コミュニケーションコストの削減が求められます。

初期見積もりは、可能な限り詳細に行い、隠れたコストがないかを確認することが重要です。仕様変更は、プロジェクトの進行に大きな影響を与えるため、可能な限り抑制する必要があります。やむを得ず仕様変更を行う場合には、事前にコスト影響を評価し、承認を得ることが大切です。

コミュニケーションに伴うコストは、翻訳や通訳などの費用だけでなく、コミュニケーション不足による手戻りなども含まれます。コミュニケーションツールを活用したり、ブリッジSEを配置するなどして、コミュニケーションに伴うコストはなるべく抑えるようにしましょう。

予算オーバーは、プロジェクトの成功を阻害する大きな要因となるため、常にコスト意識を持ち、予算管理を徹底する必要があります。

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それでは、2章ではオフショア開発が失敗する原因は何か探ってみましょう。原因が分からないと対策もできないと思います。

2-1.コミュニケーション不足

言語や文化の違いからコミュニケーションが円滑に進まないことが、オフショア開発の失敗の大きな原因となります。対策としては、ブリッジSEの配置、翻訳ツールの活用、異文化の理解などが有効です。

ブリッジSEは、技術的な知識だけでなく、語学力やコミュニケーション能力も求められます。彼らは、日本の開発チームとオフショア開発チームとの間の橋渡し役となり、スムーズなコミュニケーションを促進します。弊社の場合は、この要となるブリッジSEは必ず日本人を配置するようにしています。

ブリッジSEの詳細については、「ブリッジSEとは?オフショア開発で欠かせない理由と役割を解説」の記事をご参照ください。

翻訳ツールは、言語の壁を乗り越えるための有効な手段ですが、完全に正確な翻訳を期待することはできません。重要な情報については、必ず人間が確認するようにしましょう。それこそAI駆動開発が役立ってくるところだと思います。

異文化を理解しておくことも大切です。国が違うので文化も違います。文化的な違いから生じる誤解や摩擦を減らすために依頼先の国のことを少しでも知っておくことは重要です。例えば、ベトナムであればテトという日本でいうゴールデンウイークみたいなものがあります。この期間は開発がストップしてしまうので、そのような休日・働き方も考慮したスケジュールを組むことが重要です。

2-2.管理体制の不備

プロジェクトの進捗管理や品質管理が不十分だと、オフショア開発は失敗に終わる可能性が高まります。管理体制を整備するためには、プロジェクトマネージャーの配置、進捗管理ツールの導入、品質管理基準の策定などが重要です。それぞれの役割は以下のようなことが期待できます。

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の進捗状況を把握し、問題点を早期に発見し、対応策を講じる責任を負います。彼らは、オフショア開発チームとのコミュニケーションを密にし、プロジェクトを円滑に進める必要があります。

進捗管理ツールは、プロジェクトの進捗状況を可視化し、遅延や問題点を早期に発見するために役立ちます。リアルタイムで情報共有することで、迅速な意思決定が可能になります。

品質管理基準を策定するのは、成果物の品質を確保するために不可欠です。明確な基準を定め、定期的なレビューやテストを実施することで、品質を維持することができます。

2-3.要件定義の曖昧さ

要件定義が曖昧なまま開発を進めると、手戻りが多くなり、納期遅延や品質低下につながります。要件定義を明確にするためには、詳細な仕様書の作成、プロトタイプの作成、顧客との密なコミュニケーションが不可欠です。

詳細な仕様書は、開発者にとって明確な指針となり、誤解や手戻りを防ぐことができます。曖昧な表現を避け、具体的な例を挙げるなどして、理解しやすい仕様書を作成すると良いでしょう。 オフショア開発の場合は、日本語で作るのか、英語で作るのか事前にすり合わせておく必要があります。日本語なら依頼先の国に合わせて翻訳する必要が出てきます。この辺りもAI駆動開発を導入することで負荷を軽減できるようになります。

また、実際に動作するモデルを作成することで、要件の実現可能性やユーザビリティを確認するために役立ちます。プロトタイプを顧客に提示し、フィードバックを得ることで、より正確な要件定義が可能になります。

要件定義の詳細については、「要件定義とは?基本設計/詳細設計との違いと進め方を解説」の記事を併せて

3章では、失敗しないための対策を解説します。

3-1.パートナー企業の選定を慎重に行う

オフショア開発は、パートナー企業の選定がかなり重要です。実績や技術力、コミュニケーション能力などを総合的に判断し、信頼できるパートナーを選びましょう。複数の企業から見積もりを取り、比較して事前に打ち合わせをして相手の人柄を把握しておくことも重要です。

実績を確認することで、過去のプロジェクトの成功例や失敗例を参考に、その企業の得意分野や弱点を把握できるようになります。一言で、システム開発と言っても様々な分野があるので、今回依頼したい内容の実績がある企業を選ぶようにしましょう。

また、必要な技術スキルを持っているかどうかを確認しておくことも重要です。エンジニアの人数、得意な開発言語、その比率など…確認しておくことでその企業が得意な領域が見えてくるはずです。

価格も重要ですが、安すぎる企業は裏があるかもしれませんので、失敗しないために価格だけでなく、サービスの質やサポート体制なども考慮して、総合的に判断しましょう。ここのフェーズは一番時間を費やしても良いところです。

3-2.コミュニケーションを密にとる

オフショア開発では、コミュニケーション不足が大きな問題となるため、チャットツールやビデオ会議などを活用し、密なコミュニケーションを心がけましょう。定期的な進捗報告会やレビュー会議も有効です。

弊社の場合は、毎日30分でも定例会を実施しています。定例会は、プロジェクトの進捗状況を共有し、問題点を早期に発見するために重要になってきます。この定例会はレビューを兼ねて実施して、成果物の品質を確認し、改善点を見つける機会にもなっています。

3-3.品質管理を徹底する

オフショア開発における品質管理は、日本と同等のレベルで行いましょう。コードレビューやテストを徹底し、品質基準を明確に定めることが重要です。

よくあるのが日本人感覚で「あとは、よろしく」とやってしまうと思ったものと違うものが出てくるケースがあります。これは依頼先の国の感覚と日本人の感覚が異なるためです。デザインの感性みたいなところも国によって違うので要注意です。必要に応じて、第三者による品質監査も検討しましょう。

また、コードレビューをすることで、バグや潜在的な問題を特定し、品質を向上に繋げることができます。複数の開発者でコードをレビューすることで、より客観的な視点から問題点を見つけることができます。テスト工程では、様々な角度から成果物を検証しするようにしましょう。単体テスト、結合テスト、システムテストなど、王道な順番で適切なテストを実施するようにしましょう。

品質管理を徹底することで、プロジェクトの信頼性を高め、顧客満足度を向上させることができるようになります。

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最後に、オフショア開発を成功させるためのポイントを紹介します。

4-1.アジャイル開発の導入

アジャイル開発とは

アジャイル開発は、計画、設計、実装、テスト、レビューというサイクルを繰り返すことで、段階的に成果物を開発していく手法です。変化する要件に柔軟に対応できるため、オフショア開発のようにコミュニケーションの制約がある環境でも、スムーズに開発を進めることができます。

スプリントごとに成果物をレビューすることで、早期に問題点を発見し、修正することができます。また、フィードバックを反映することで、顧客の要望に合致した成果物を開発することができます。

アジャイル開発は、手戻りを減らして、品質を向上させるだけでなく、開発チームのモチベーションを高める効果も期待できます。

4-2.ブリッジSEの活用

ブリッジSEは、日本の開発チームの意図を正確にオフショア開発チームに伝え、オフショア開発チームからの質問や提案を日本の開発チームに伝える役割を担います。技術的な知識だけでなく、語学力やコミュニケーション能力を駆使して、両チーム間の誤解を防ぎ、スムーズなコミュニケーションを促進します。

ブリッジSEがいることで、プロジェクトの進捗管理や品質管理も安定します。進捗状況を常に把握し、問題点を早期に発見し、対応策を講じる責任を負ってくれます。また、品質基準を遵守し、成果物の品質を確保するために、コードレビューやテストなどを支援します。

ブリッジSEを削ることもできますが、追加で費用が発生しても必ず配置しておくようにしましょう。弊社の場合は、ブリッジSEは必ず配置させていただいております。また、ブリッジSEが日本語が話せる現地の国の人のケースもありますが、どうしても齟齬が生まれやすくなるので、日本人を配置してくれる会社のほうが安心はできるでしょう。

4-3.ドキュメントの共有

仕様書や設計書などのドキュメントを共有することで、オフショア開発チームとの認識のずれを防ぎ、スムーズな開発を支援します。ドキュメントは常に最新の状態に保ち、アクセスしやすい場所に保管するようにしましょう。古いドキュメントを参照すると、誤った情報に基づいて開発を進めてしまう可能性があるので注意しましょう。

仕様書は、開発するシステムの機能や性能、インターフェースなどを詳細に記述したものです。設計書は、システムの内部構造やモジュール間の関係などを記述したものです。これらのドキュメントを共有することで、オフショア開発チームは、開発するシステムを正確に理解し、誤解や手戻りを防ぐことができます。

また、ここで重要なのが日本語で書くか、英語で書くかという点になります。日本語の場合は、翻訳する時間やその労力も考慮してスケジュールや予算を見積もっておく必要があります。

本記事で紹介した失敗事例や対策を参考に、自社のプロジェクトに最適なアプローチを見つけてもらえればと思います。

オフショア開発を成功させるためには、まず目的を明確にし、達成したい目標を設定することが重要です。次に、適切なパートナー企業を選定し、綿密な計画を立てる必要があります。開発が始まったら、コミュニケーションを密にとり、進捗状況を常に把握するように努めましょう。 問題が発生した場合には、迅速に対応し、解決策を見つけることが大切です。

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